2008年06月号
通巻525号

特集 低炭素都市づくり―シナリオと取組み

 2008年より、京都議定書の約束期間に入る。また、7月に開催される洞爺湖サミットでは、ポスト京都にむけた中長期の目標とその実現にむけた枠組みについて、日本のリーダーシップの発揮が期待され、より実行性のある削減シナリオとそのための方策の構築が不可欠となる。具体の都市・地域づくりの機会をとらえ、その場を活用した削減対策を構築することは、喫緊の課題となっている。
本特集は、国立環境研究所等のチームによる、70%削減シナリオや低炭素化に向けた海外事例の紹介や提案および行政における具体的取り組みを紹介し、低炭素都市・地域づくりの実現に向けた諸方策検討の材料の提供を行う。

特集にあたって
小澤 一郎 (財)日本地域開発センター理事、(社)日本都市計画学会副会長
<第423回地域開発研究懇談会「低炭素都市・地域づくり:その具体化に向けた展望」より>
T.低炭素社会へ向けた挑戦
藤野 純一 (独)国立環境研究所地球環境研究センター温暖化対策評価研究室主任研究員
U.低炭素都市づくり:EUの取組みとわが国における展望
小澤 一郎  
V.討論
藤野 純一 vs 小澤 一郎
低炭素都市づくりと都市計画の役割
小澤 一郎  
バイオマスを中心とした再生可能エネルギーによるカーボンニュートラルなまちづくり

三浦 秀一

東北芸術工科大建築・環境デザイン学科准教授
ロンドンにおける低炭素型都市づくりの試み
村木 美貴 千葉大学大学院工学研究科准教授
千代田区の温暖化対策条例と低炭素型都市づくり
大畠 康平 千代田区環境安全部長
柏市の地球温暖化対策と低炭素都市づくり 
伊原 優 柏市環境部環境保全課長
札幌市における温暖化対策と省二酸化炭素型都市づくり
猿田 昭治 清水建設竃k海道支店技術顧問、前札幌市都市計画部長
飯田市における低炭素都市づくりモデルの提案
長谷川 隆三 (株)エックス都市研究所
地域・都市づくり本部サステイナブルデザイングループ社会システムチーム
ペレットボイラーによる地域熱供給――安岡エコタウンの試み
安成 信次 (株)安成工務店代表取締役
太陽熱ソーラーシステムによる街区熱供給――越谷レイクタウン
関家 一弘
河野 有吾
(株)エックス都市研究所環境開発本部サステイナブルデザイングループ温暖化対策チーム
都市計画行政の中での温暖化対策――全国自治体アンケート調査結果より
(社)日本都市計画学会 低炭素都市づくり研究会
◎<寄稿>
景観の経済学(上)――経済優先が都市景観を悪くしたのか?
林原 行雄 東洋大学客員教授、日興コーディアル証券(株)監査役
◎<調査報告>
農家向けのホームセンターの展開――「農」と「食」の新たな可能性を模索する
関 満博 一橋大学大学院商学研究科教授
◎<事業報告>
「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック2007」
1.選考理由と総括
坂本 雄三 ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック2007審査委員会委員長
東京大学大学院工学研究科教授
2.大賞作品紹介
「夢の家」 一条工務店
「ヒュースエコ エネセーブパッケージ」 スウェーデンハウス
◎<地域振興の視点>
道路投資の縮小は地域の課題
大西 隆 『地域開発』編集長・東京大学
Library

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