2010年11月号
通巻554号

特集 プロスポーツのホームタウンによる地域振興

 プロ野球、プロサッカーからフットサル、バスケットボールに至るまで、欧米各国と同様に、わが国においてもチーム名に地域名を冠したスポーツチームが浸透し始めている。
 地域住民がアイデンティティを実感する瞬間の一つに、ご当地を本拠地とするプロスポーツチームを応援する場面があげられる。ホームチームの存在は、地域住民の一体感創出を通じて郷土愛を醸成し、地域を動かす原動力にもなっている。
 本特集では、全国各地における先行事例の紹介を通じて、ホームチームの存在意義と地域振興における役割について検証したい。

特集にあたって
大西 達也 『地域開発』編集委員・(株)日本政策投資銀行
ホームタウンと地域の未来
傍士 銑太 (財)日本経済研究所地域未来研究センター長
食育と環境保護活動――コンサドーレ札幌の取り組み
児玉 芳明 (株)北海道フットボールクラブ(コンサドーレ札幌)前社長
市民の手によるホームタウン活動――ベガルタ仙台
佐々木知廣 ベガルタ仙台・市民後援会理事長
マーケットの大きさなんて関係ない――小さな町から花開くアメリカの地域スポーツ
マーティー・キーナート 仙台大学副学長、東北楽天ゴールデンイーグルスシニアアドバイザー
地域で支えるスポーツチーム――アルビレックス新潟の取り組み
池田 弘 (株)アルビレックス新潟取締役会長・bjリーグ会長
地域ぐるみで経営を支えるガイナーレ鳥取
中ノ森寿昭 ガイナーレ鳥取・経営ボランティアスタッフ((株)山陰合同銀行取締役鳥取営業部長)
後発組の挑戦――ファジアーノ岡山
木村 正明 (株)ファジアーノ岡山スポーツクラブ代表取締役
プロスポーツチームが担うシティセールス――ギラヴァンツ北九州
北橋 健治 北九州市長
サガン鳥栖を核とした地域間連携――九州ダービー5都市物語
豊増 裕規 佐賀県鳥栖市総合政策課主査
Jクラブ:地域の重要無形文化財としての価値
小原 爽子 (株)日本経済研究所ソリューション局主任研究員
◎<特別寄稿>
地域経済とプロ野球との相互再生作用
橘川 武郎 一橋大学大学院商学研究科教授
◎<報告>
上海万博が示す21世紀の価値基準
瀬田 史彦 大阪市立大学大学院創造都市研究科准教授
◎<調査報告>
「地域環境創造」における政策統合の必要性:環境問題の本質的課題に地域はどう立ち向かうべきか(2)
京都府宮津市世屋地区における地域環境創造
奥谷 三穂 京都府立大学公共政策学部准教授
◎<調査報告>
中国広東省深圳市/飛躍する民営中小企業──電子部品、IT関連製品で存在感を高める
関 満博 一橋大学大学院商学研究科教授
◎<連載>地域資源∞全国展開プロジェクト 第4回
廿日市商工会議所:和と洋の新たな融合商品「宮島アントチーズ」の開発
千葉 雅崇 日本商工会議所流通・地域振興部

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