2013年11月号
通巻590号

特集 ローカルデザインから地域の未来を考える

 農林水産物などの加工や産物をデザインすることが盛んだ。辺鄙と思われる土地では、古民家を活かし自ら畑を耕し、暮らしをデザインし、ITを駆使した販売網から経済をデザインする。ローカルは確実に変化している。
地域には唯一無二のオリジナリティがあり、地域の資源を活かし、新しい価値を創造することは面白い。地域の魅力を高めるデザインとはなんだろうか。
日本を代表するデザイナーや98歳まで民藝の魅力を追求する工芸家、世界を股にかける若きワイン醸造家、伝統と未来をつなぐ建築家や造園家、さまざま立場からローカルデザインについて執筆していただき、地域の未来を想像してみたい。

特集にあたって
鈴木輝隆 江戸川大学社会学部現代社会学科教授
ローカルデザインの可能性
鈴木輝隆 江戸川大学社会学部現代社会学科教授
咲いている花を見逃さない――ローカルデザインのはじまり
原 研哉 武蔵美術大学教授、日本デザインセンター代表
風景の力は、ローカルの力
斉藤浩二 株式会社キタバ・ランドスケープ代表
越後高田の歴史・伝統・文化を継承する市民活動の背景にあるもの
――次世代への継承を目指して
関 由有子 建築家、せきゆうこ設計室
民藝から学ぶこと
吉田桂介 桂樹舎和紙文庫館長
大内朗子 一般財団法人ハウジングアンドコミュニティ財団
日本固有の品種「甲州」をデザインする
三澤彩菜 中央葡萄酒株式会社
尾道のまちの再創造は若者による空き家再生からはじまった
豊田雅子 NPO法人尾道空き家再生プロジェクト代表理事
マイナスというコセイ
梅原 真 梅原デザイン事務所
誇りは覚悟を求める。
江副直樹 ブンボ株式会社代表取締役、事業プロデューサー
日本のローカルデザイン
印南比呂志 滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科教授
◎<連載>まちづくりの風景(5)
全員参加のむらづくり
――青森県三戸町貝守集落
前田幸輔 株式会社日本経済研究所地域振興部副主任研究員
◎<連載>脱マスツーリズムの新潮流(3)
MICEへの期待と現実 国際競争力強化のために
――日韓の事例から
千葉千枝子 観光ジャーナリスト・横浜商科大学講師
◎<連載>
アジア最後のフロンティア ミャンマーの地域開発(3)
――ヤンゴン都市圏の拡大と都市計画
森川真樹 国際協力機構(JICA)ミャンマー事務所
◎海外リポート
創造都市アムステルダムの原点と「育成所(Breeding Place)」政策(下)
――ボトムアップ型都市再生ツールとしての「育成所」
大谷 悠 ライプツィヒ大学博士課程、都市の「間」研究所共同代表

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