制度創設の経緯とねらい

●制度創設の経緯と現在までの動き

 CO2削減や省エネルギーなどの社会的要請、そして生活者、居住者の視点の双方から、住宅の省エネルギーを推進することが極めて重要となっている。これを、従来以上に効果的に行うためには、建物とエネルギー設備機器をセットとして捉え、住宅のトータルとしての質の向上を目ざしていくことが必要となる。

 こうした観点から、2006年2月の(財)日本地域開発センター「環境と暮らしにやさしい住まいとまちづくり検討委員会」の提言(「参考資料」参照)を受け、民間ベースでオール電化住宅を対象として省エネルギーの観点でのトップランナーを表彰し、一層の省エネルギー(オール電化)住宅の発展、普及等を促す仕組みとして、「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック」を創設した。

 2007年10月10日には、国土交通省、経済産業省、(社)住宅生産団体連合会、キッチン・バス工業会、(財)ベターリビング、そして電気事業連合会の後援、協賛を受け、「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック」創設シンポジウムを開催、200名を超える方々にご参加頂いた。その後、「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック 2007」の公募を実施、大手ハウスメーカー、中堅メーカー、中小ビルダー等から計45住宅シリーズについての応募を受け、2007年末に伊藤滋教授、坂本雄三教授等を中心とした審査委員会で審査、選考を行った。

●電気事業者にとってのメリット〜オール電化住宅普及への貢献

 住宅におけるCO2削減、省エネルギーの推進は、わが国の地球温暖化対策における最重要課題の一つであるが、当該テーマについて、国の電気事業者への期待には非常に大きいものがある。実際、本制度の検討、創設等の過程で、国土交通省、経済産業省とは、国において検討、実施予定の関連制度との役割分担、補完等の観点から、本制度の枠組み等について密接な調整、協力関係の構築等を図ってきた。京都議定書目標達成計画の見直しに向けて活発な審議が行われた2007年の総合資源エネルギー調査会省エネルギー部会政策小委員会においても、民間における取組として「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック」を紹介し、評価を得てきた。

 「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック」の推進により、2008年6月目途として予定されている省エネルギー法改正など、国の動き、取組との連携、協力関係を構築しながら、CO2削減、省エネルギーに貢献するオール電化住宅の訴求、普及、訴求を効果的に展開、加速していくことが可能となる。(これが、本制度創設に向けての「環境と暮らしにやさしい住まいとまちづくり検討委員会」設置の意図、狙いでもある)

創設シンポジウム開催
2008年10月10日(水)
「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック」創設シンポジウムを開催した。詳細は、こちら →
シンボルマークとその意味
 全体は家の形で、その窓のようにあるEはElectric、EnergyのEでオール電化住宅であることを示す。同時にこれは地球(Earth)環境(Environment)生態(Ecology)のEでもある。意味の多重をEの視覚的多重で表現している。 シンボルマーク

 

参考資料

「環境と暮らしにやさしい住まいとまちづくり検討委員会」
本委員会は下記メンバーからなる組織である。平成16年6月から平成17年12月までの1年7カ月の間に、11回にわたる委員会を開催して検討を重ね、次のような提言を取りまとめた。
【提言】
住宅におけるCO2排出量を大幅に削減するため、「スマートハウジング・イン・エレクトリック」という認証を行い、その中から優秀な住宅を「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック」として表彰する。
この方策により、住宅の省エネルギーについての認識を広く社会に浸透させ、より多くの人に理解を深めてもらうことを提言する。
【委員会メンバー】
学識経験者 :

伊藤   滋  早稲田大学教授(委員長)
黒川   洸  (財)計量計画研究所理事長
坂本  雄三  東京大学大学院工学系教授
射場本忠彦  東京電機大学教授

ハウスメーカー :

旭化成ホームズ/積水化学工業/積水ハウス/大和ハウス工業/東急ホーム/パナホーム/ミサワホーム/三井ホーム/三菱地所ホーム

機器メーカー :

東芝/ダイキン工業/日立製作所/松下電器産業/松下電工/三菱電機

電気事業者他 :

東京電力/東北電力/高気密・健康住宅研究所/三菱総合研究所


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