2007年12月号
通巻519号

特集 地域ブランドに向かうB級グルメ

 地域産業を豊かにするために、伝統的な地場産業の再興、企業誘致、あるいは、ハイテク産業の育成に力を注ぐ。それらは、今後も全国の各地の課題であり続ける。
 だが、そうしたもの以外に私たちの身の回りに古くて新しいものが横たわっていた。「食」はその地域の歴史、文化、暮らしを象徴するものであり、人びとに「感動」を与える。「食」、特に庶民に密着した各地の「B級グルメ」に注目し、商業資本による見せ掛けの「食」とは異なる次元で、そこに新たな価値が見えてきた。

特集にあたって
関 満博 『地域開発』編集委員・一橋大学
オムカレーを通じた富良野市の街おこし――第三の富良野ブランド確立に向けて
西村 俊輔 日本政策投資銀行北海道支店業務第二課
ご当地「三大麺」の切り札となるか――盛岡・じゃじゃ麺の進化度 
及川 孝信 (株)MT&カンパニー代表取締役
ラーメンのまち佐野のもう一つのB級グルメ――繊維の歴史に育まれた「いもフライ」 
関 満博 一橋大学大学院商学研究科教授
川崎の焼肉街の三つの成功要因 
牧瀬 稔 (財)地域開発研究所研究部研究員
うなぎのまち岡谷――長野県岡谷市
大平 修司 諏訪東京理科大学経営情報学部助教
まちの活性化の起爆剤――富士宮やきそば
古川 一郎 一橋大学大学院商学研究科教授
インナーシティで培われた庶民の味――神戸市長田区 
足利 亮太郎 甲陽学院高等学校教諭
卵かけご飯専用醤油「おたまはん」の誕生
鈴木 眞人 (財)日本経済研究所調査局調査第一部長
須崎路地ウラB級グルメ 全国区を目指す鍋焼きラーメン 
長崎 利幸 (有)アーバンクラフト代表
日本一の焼き鳥の街――福岡県久留米市 
山藤 竜太郎 (独)日本学術振興会特別研究員
◎<調査報告>
「食」による地域振興事例報告
――江別市にみる商工業振興と農業振興の融合
遠山 浩 専修大学社会科学研究所特別研究員、ジービーアイ(株)取締役
◎<まちづくり散歩>
最後尾からトップランナーへ
――“全国若手ものづくりシンポジウムinごうつ”からの出発 
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吉成 雅子 『地域開発』編集部
『地域開発』2007年総目次

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