2008年01月号
通巻520号

特集 世代間交流・連携による地域振興

 わが国では、長年にわたる地方圏から大都市圏への人口流出や都心部空洞化により、地域コミュニティや職場における世代間交流が希薄になってきている。その結果、地域アイデンティティの源泉ともいえる歴史や生活文化の継承が途絶えたり、企業内でも技術・ノウハウの伝承に支障を来すという事態を招いている。
 本特集では、地域振興の多様な担い手が、外部人材の視点を取り入れつつ歴史や文化といった地域資源を発掘・継承している事例を紹介することで、世代間交流・連携がもたらす地域人材育成の仕組みづくりを検証したい。

世代間交流・連携を通じた新たな地域人材育成の仕組みづくり
大西 達也 『地域開発』編集委員・日本政策投資銀行地域振興部課長
地域の歴史を語り継ぐ“函館野外劇”の取組み
輪島 幸雄 NPO法人市民創作「函館野外劇」の会理事長代行
「達者村」の活動を基軸とした地域づくり――達者が循環する交流実現に向けて 
工藤 祐直 青森県南部町長
下町のアート・デザイン・建築複合イベント“セントラルイースト東京” 
橘 昌邦 (株)アフタヌーンソサエティ
地域の活性化を支援するとは――「つなぐ」に取組み見えてきたあれこれ
甲谷 勝人 「首都圏情報産業特区・八王子」構想推進協議会(サイバーシルクロード八王子)会長
地元大学との連携による地域住民への学習と交流の場の提供――まちの情報館の取組み
深澤 公詞 まちの情報館代表
工都・尼崎からの発信――産業遺産・風土を活かした地域ブランド創出 
若狭 健作 尼崎南部再生研究室
大学生への“生き様”継承と団塊世代の“気づき”
 
――団塊の世代オーラル・ヒストリー・プロジェクトの取組み
城戸 宏史 北九州市立大学大学院マネジメント研究科准教授
商店街と地元大学生の協働による「させぼ港まちづくりスタジオ」事始め 
樋口 明彦 九州大学大学院工学研究院准教授
◎<調査報告>
都市の貧困化と限界コミュニティ
――神戸市を事例に
池田 清 下関市立大学経済学部教授
◎<調査報告>
ソース文化のB級グルメ
――栃木市のじゃがいも入りやきそば
関 満博 一橋大学大学院商学研究科教授
◎<新連載>
ナマハゲさんはこう仰る・第1回
――――雄物川は大事にしねばいげねよ
 
山本 尚史 国際教養大学准教授
◎<地域振興の視点>
国土から地域へ
――国土形成計画まとまる
 
大西 隆 『地域開発』編集長・東京大学
◎<書評>
『空間づくりにアートを活かす
――ともにつくるプラスアートの試み』 
★内容のページへ
竹中 寛 大阪市立大学大学院、山田照明(株)デザイナー
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