2008年05月号
通巻524号

特集 地域貢献と地元金融機関

 日本の金融機関の再編が急ピッチで進められ、民間金融機関は世界と闘うメガバンクと地域に立脚する地域金融機関に二分されつつある。特に、地域の協同組織として歩んできた信用金庫・信用組合は、この金融再編の時代の中で新たな役割を求められているように見える。
 地域中小企業のため、地域住民のためという原点に立ち戻り、地域を豊かにしていく担い手として、信用金庫・信用組合に期待される点は大きい。「地域貢献に向かう信用金庫・信用組合」というテーマは、古くて、極めて現代的なものである。
 本特集は地域金融機関の中でも信用金庫に焦点を当て、現在、どのような「地域貢献」活動を行っているのかを全国の信用金庫の実例から見ていくことにする。

<特集にあたって>信用金庫の「地域貢献」の取組み
関 満博 『地域開発』編集委員・一橋大学
北海道/大地みらい信用金庫の取組み――起業家支援センター
西村 俊輔 日本政策投資銀行新事業・技術投資グループ副調査役
「花巻 夢・企業家塾」の展開――東北・花巻信用金庫
堀 圭介 富士大学経済学部経営情報学科講師
先進的な取組みを重ねる信金――多摩信用金庫(東京都)

関 満博

一橋大学大学院商学研究科教授
会員組織を基礎とした地域貢献――長野信用金庫
大平 修司 千葉商科大学商経学部専任講師
「のとしん」の地域貢献活動への取組み――能登半島地震を乗り越えて
鈴木 眞人 (財)日本経済研究所調査局調査第一部長
西日本最大のビジネスマッチングと産「金」学連携にみるリレバンの本質――おかやま信金 
遠山 浩 専修大学社会科学研究所特別研究員、ジービーアイ(株)取締役
せがれ塾の展開――山陰・日本海信金 
松永 桂子 島根県立大学総合政策学部准教授
研修支援から福祉プロジェクトへの参加まで――愛媛信用金庫の明るさと一生懸命
平山 恵三 エル経済研究所所長
超高齢社会に輝くモデルづくり――福岡ひびき信用金庫(北九州市)
山藤 竜太郎 (独)日本学術振興会特別研究員(PD)
◎<調査報告>
アメリカにおける環境美化活動の取組みについてのケーススタディ
――オハイオ州コロンバス市とアリゾナ州フェニックス市を事例として
若杉 英治 大分市都市計画課主査
◎<調査報告>
富山県における企業誘致の方法――全国第1号での企業立地促進計画の紹介を含む
小城 慎治 富山県商工労働部立地通商課長
◎<事業報告>
「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック2007」 表彰式開催

(財)日本地域開発センター
◎<地域振興の視点>
カンボジア紀行
大西 隆 『地域開発』編集長・東京大学
◎<書評>岡本哲志著
『江戸東京の路地――身体感覚で探る場の魅力
★内容のページへ
竹中 寛 大阪市立大学大学院、山田照明(株)デザイナー
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