2009年3月号
通巻534号

特集 三番瀬再生の展望

 東京湾の北奥、というより千葉県浦安市、市川市と船橋市に囲まれた干潟・浅海地帯の三番瀬は、2001年 に埋立から保全・再生へと大転換を遂げた。埋立計画の白紙撤回を掲げた堂本暁子知事が当選したからである。
 その後、三番瀬では千葉方式、あるいは円卓方式といわれる関係者・県民参加型の議論の場が維持され、行政が行う保存、再生、賢明な利用のための諸事業をリードしたり、チェックしてきた。本特集はその軌跡と展望を明らかにする。

<インタビュー>
1. 「三番瀬再生の決断と展開」
堂本 暁子 千葉県知事
2. 「漁業から見た三番瀬再生への期待と課題」
大野 一敏 船橋市漁業協同組合代表理事・組合長
                         (聞き手)大西 隆  『地域開発』編集長
<座談会>
「地域から見た三番瀬―再生への期待
岡本 孝夫 浦安市自治会連合会代表
歌代 素克 市川市南行徳地区自治会連合会長
木村 幸雄 習志野市連合町会連絡協議会副会長
(司会)大西 隆 『地域開発』編集長
開発から保全へ、三番瀬の歴史的な選択
大西 隆 東京大学大学院工学系研究科教授
東京湾と三番瀬
細川 恭史 三番瀬再生会議委員
合意形成論から見た三番瀬自然再生
吉田 正人 江戸川大学社会学部教授
三番瀬再生と市民参加
倉阪 秀史 千葉大学法経学部教授
三番瀬の漁業
工藤 盛徳 東海大学名誉教授
三番瀬再生と生物多様性に関する政策
清野 聡子 東京大学大学院総合文化研究科助教
ラムサール条約と三番瀬の保全・再生・賢明な利用
花輪 伸一 (財)世界自然保護基金(WWF)ジャパン自然保護室主任
三番瀬の景観とまちづくり
宮脇 勝 千葉大学大学院工学研究科准教授
行徳湿地からの言い分
蓮尾 純子 行徳野鳥観察舎
三番瀬をめぐる経緯
千葉県総合企画部地域づくり推進課
千葉県企業庁地域整備部事業管理課
◎<調査報告>
現代中国の都市再開発の最前線――上海の事例から
徐 春陽 名城大学非常勤講師
黒田 由彦 名古屋大学環境学研究科准教授
◎<調査報告>
JAによる農産物直売所の展開――JA新いわての産直ショップ「花野果」
関 満博 一橋大学大学院商学研究科教授
◎<事業報告>
ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック2008 大賞決定
財団法人日本地域開発センター
◎<地域振興の視点>
東京都の脱温室効果ガス政策
大西 隆 『地域開発』編集長・東京大学
◎<書評>桑子敏雄 編
『日本文化の空間学 ★内容のページへ
林 泰義 まちづくりソフト・デザイン
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