2012年8月号
通巻575号

特集 地域ぐるみで子どもを育てる

 少子化傾向が続く中、出生数の回復に向けた国レベルでの子育て支援の拡充が叫ばれている。また、地域社会においても将来の担い手である子どもたちの育成に地域がどのように関わるかに関心が集まっている。
  特に進学・就職時の若者流出が共通課題となっている地方都市では、地域に愛着を持った子どもたちを育てるために、地元自治体だけでなく住民参加による郷土教育・職場体験など地域独自の取り組みが始まっている。
  本特集では、全国各地の地域関係者の手による子育てに関する取り組みの紹介を通じて、少子化時代の子どもたちを取り巻く地域社会のあり方について考えてみたい。

地域資源を活用した学習プログラム
――地域活性化による人材育成活動の推進
竹内裕二 NPO法人まちのカルシウム工房代表
地域みんなで子育て――つながりを活かして共に育つ場をつくる
辻 悦子 NPO法人子どもネットワーク・すてっぷ前代表理事
地域における子育て・交流拠点づくり――震災体験から生まれた多世代交流
徳嵩加津美 NPO法人多世代交流館になニーナ事務局長
病気と闘う子どもたちに夢のキャンプを――「そらぷちキッズキャンプ」について
浅野房世 公益財団法人そらぷちキッズキャンプ執行理事、東京農業大学農学部教授
地域資源を活かし,まち全体を学びと育ちの場にする「みやこ子ども土曜塾」
加藤みのり 京都市教育委員会生涯学習部みやこ子ども土曜塾推進係長
「あおもり型」キャリア教育で未来をつくる人財を育てる
――青森県人づくり戦略チームの取組
辻 貴子 青森県企画政策部人づくり戦略チーム主査
観光を通じた地域の子どもたちの育成
江崎貴久 有限会社OZ代表取締役、「海島遊民くらぶ」代表
日本の未来を担う決められる人材を育てる「自分力発揮のプログラム」
――「ジュニアエコノミーカレッジ」の取り組み
吉川哲也 NPO法人ジュニアエコノミーカレッジ理事長
マチグヮー(市場)で子どもを育てる職場体験受入プロジェクト
宮道喜一 NPO法人まちなか研究所わくわく副理事長
地域の未来を担う人づくり――隠岐島前高校魅力化プロジェクトの概要
岩本 悠 島根県海士町/高校魅力化プロデューサー
◎<調査報告>
鹿児島県伊佐市/「かごしま黒豚」生産の先駆者
――地域の伝統を継承「沖田黒豚牧場」
関 満博 明星大学経済学部教授
◎<投稿>調査報告
農産物直売に関する情報化と産地加工の展開
――愛媛県内子町
河内良彰 京都大学大学院経済学研究科博士後期
◎<研究部REPORT>
国土計画とエネルギー
幾度 明 一般財団法人日本地域開発センター総括研究理事
◎<書評>高橋元監修、光多長温編
『超高齢社会』

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小川全夫 熊本学園大学教授

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