2013年6月号
通巻585号

特集 世界に飛び出す地域開発技術

 日本の輸出を支えた自動車産業や電気電子産業でライバルが増えるなか、社会基盤整備や市街地整備など地域開発に関連する技術の海外移転が、近年脚光を浴びている。開発援助(ODA)ではすでにある程度の実績があるが、相応の対価を前提に売り込むための本格的な取り組みはこれからだ。日本の高度成長や地域づくりを支えた地域開発技術が、これから経済発展と国民生活の向上を目指す開発途上国で、どんな形で導入されようとしているのか。官民の様々な取り組みを紹介する。

特集にあたって
瀬田史彦 『地域開発』編集委員・東京大学
地域開発の国際展望
林 清隆 株式会社国際都市政策研究所所長
都市交通システムの海外展開について
河野俊郎 国土交通省都市局街路交通施設課整備室長
インド産業回廊構想にみる地域開発――DMIC構想を実例に
清水淳太郎 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)ムンバイ事務所次長
都市計画策定技術と都市計画制度――ベトナム の事例から
越智武雄 独立行政法人国際協力機構(JICA)国際協力専門員
「沿線開発」の海外輸出
高橋俊之 東京急行電鉄株式会社執行役員都市開発事業本部都市戦略事業部長
(前執行役員国際事業部長)
注)「高」は、三本線の「」
環境技術:地方都市からアジアの低炭素化を目指して
――アジア低炭素化センターの取組み
飯塚 誠 公益財団法人北九州国際技術協力協会アジア低炭素化センター技術移転マネジャー
日本土地区画整理システムの国際的射程――南米での経験をもとに
木下洋司 独立行政法人国際協力機構(JICA)専門家(元国土交通省職員)
◎寄稿
「暮らしの復興」のための起業支援に係る問題の核心とその処方
――実践による知の体系の確立を目指して
高村義晴 岩手ソーシャルビジネススクール前塾長(インキュベーション担当)
日本大学理工学部まちづくり工学科教授、
(京都大学経営管理大学院経営研究センター特命教授)
◎<調査報告>
阪神大震災から復興した中小企業
――神戸ものづくり復興工場から工業団地に転出「高田工業所」
関 満博 明星大学経済学部教授
◎<調査報告>
2040年までの都道府県別将来人口の見通し
――社人研・日本の地域別将来推計人口(平成25(2013)年3月推計)より
鈴木 透・小池司朗・山内昌和・菅 桂太・貴志匡博 国立社会保障・人口問題研究所
◎<調査報告>都市縮小の先端を走るデトロイト最新事情(2)
本格化する都市農業
岡部明子 千葉大学大学院工学研究科教授
◎<研究報告>
世界都市から創造都市へ
――田子坊の再生が浮かび上がらせる大都市・上海の変容
徐 春陽 名城大学非常勤講師
◎<新連載>まちづくりの風景(1)
歩いて見つけた地域資源
――天草ヘルスツーリズム
前田幸輔 株式会社日本経済研究所地域振興部副主任研究員
◎<書評>延藤安弘/著 『まち再生の術語集』
言葉を超える「まちかつぎ」

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千田節子 東京湾岸集合住宅ぼうさいネットワーク代表幹事

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