2013年9月号
通巻588号

特集 まちなかの社交場――市場&屋台村

 中心市街地の空洞化が叫ばれる昨今、地価下落や土地の流動化による都心部での中高層住宅の供給増もあり、歩いて暮らせる「まちなか居住」が見直されつつある。このような中で、かつて市民の台所と呼ばれた食品市場や憩いの場としての屋台村が、都心生活者の日常生活に密着した新たな都市機能として注目を集めている。
 本特集では、全国各地でみられる市場や屋台村を核とした賑わい再生の取り組みを紹介しつつ、これらの施設が有する「まちなかの社交場」としての機能について考えてみたい。

特集にあたって
大西達也 『地域開発』編集委員・一般財団法人日本経済研究所
北海道札幌市/札幌の都心居住の中の二条市場界隈――横丁的な場がコミュニティをつくる
酒本 宏 株式会社KITABA代表取締役社長
青森県八戸市/新旧の横丁がまちを甦らせる――みろく横丁と八戸横丁連合協議会
柳沢拓哉 八戸ポータルミュージアムコーディネーター
群馬県高崎市/地域で循環するお金と人――高崎田町屋台通り
本木陽一 アールアンドディーアイスクエア株式会社代表取締役、 合同会社場所文化機構、
合同会社高崎食文化屋台ファンド、 有限責任事業組合高崎CIP代表
東京都千代田区丸の内/文化や思いの混じり合う場所『KUNIGIWA』
後藤健市 場所文化プランナー
石川県金沢市/ワンダーランド近江町市場
小林すみ子 近江町市場商店街振興組合主任
京都市/錦市場――伝統から革新へ
大石尚子 龍谷大学地域協働総合センター博士研究員
北九州市小倉北区/まちなかの贅沢なひみつ「旦過(たんが)市場」
竹川大介 北九州市立大学文学部人間関係学科教授
鹿児島市/年間50万人が集う「かごっまふるさと屋台村」
――地域活性化、起業支援、地産地消を目指す
関 満博 明星大学経済学部教授
沖縄県名護市/やんばるのまちなかの社交場――名護市営市場物語
末吉 司 NPO法人HICO(北部地域ITまちづくり協働機構)理事長
スペイン/バルセロナの台所
岡部明子 千葉大学大学院工学研究科教授
◎<寄稿>
二地域就労構想の提唱と取り組み(上)
――市町村連合と天草市の実践
高村義晴 二地域就労促進市町村連合事務局長、日本大学理工学部まちづくり工学科教授、
(京都大学経営管理大学院経営研究センター特命教授)
◎<連載>まちづくりの風景(3)
五條町衆の挑戦
――奈良県五條市新町地区
前田幸輔 株式会社日本経済研究所地域振興部副主任研究員
◎<新連載>脱マスツーリズムの新潮流(1)
沖縄県の文化観光から浮かび上がる新価値創出と継承者の育成
千葉千枝子 観光ジャーナリスト・横浜商科大学講師
◎<新連載>
アジア最後のフロンティア ミャンマーの地域開発(1)
森川真樹 国際協力機構(JICA)ミャンマー事務所
◎<書評>大泉英次 著 和歌山大学経済学部研究叢書23
『不安定と格差の住宅市場論――
住宅市場のガバナンスのために
★内容のページへ
久保園洋一 大阪市立大学大学院

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