2013年10月号
通巻589号

特集 マンガ・アニメと地域活性化

 マンガ・アニメによる地域活性化が注目されている。マンガ・アニメと地域との関係は多様であり、漫画家所縁の記念館やいわゆる「聖地巡礼」によるツーリズム以外にも、産業振興、情報発信などにおいても活用可能性がある。一方で、一過性のブームに終わらせず、いかに持続的な取り組みへと繋げていけるかが課題であろう。
 本特集では、取り組みにおける行政や商業団体、専門家、ファンの役割にも焦点を当てながら、地域活性化におけるマンガ・アニメの可能性と課題を考えてみたい。

特集にあたって
片山健介 東京大学大学院工学系研究科特任講師
コンテンツツーリズムの可能性と課題
岡本 健 奈良県立大学地域創造学部講師
アニメと地域を結ぶプロデューサーの役割
柿崎俊道 聖地巡礼プロデューサー
ファンが「聖地」に求めるもの
谷村 要 大手前大学メディア・芸術学部講師
「聖地巡礼」と地元の取り組み――滋賀県豊郷町
門野 理 滋賀県豊郷町商工会参事
地域限定アニメにおける持続的な取り組み
山口泰弘 富山県南砺市産業経済部交流観光まちづくり課交流観光係主事
妖怪マンガを活用した持続的な地域振興の取り組み
――水木しげるロードの地域マネジメントの妙味
澤田廉路 鳥取県地域振興部東部振興監東部振興課課長補佐
マンガで岩手を元気に!――いわてマンガプロジェクト
兼平俊亮 岩手県政策地域部政策推進室主査
マンガ・アニメ産業の推進と地域活性化
高本一樹 京都市産業観光局新産業振興室コンテンツ産業振興担当主任
◎<寄稿>
二地域就労構想の提唱と取り組み(下)
――市町村連合と天草市の実践
高村義晴 二地域就労促進市町村連合事務局長、日本大学理工学部まちづくり工学科教授、
(京都大学経営管理大学院経営研究センター特命教授)
◎<連載>まちづくりの風景(4)
食が育む地域の誇り
――北海道十勝地方「満寿屋商店」の取り組みを中心に
前田幸輔 株式会社日本経済研究所地域振興部副主任研究員
◎<連載>脱マスツーリズムの新潮流(2)
佐賀県有田のゲストハウスにみる長期滞在型観光の新たな潮流
千葉千枝子 観光ジャーナリスト・横浜商科大学講師
◎<連載>
東南アジア最後のフロンティア ミャンマーの地域開発(2)
――ミャンマーの国家開発、空間計画
森川真樹 国際協力機構(JICA)ミャンマー事務所
◎海外リポート
創造都市アムステルダムの原点と「育成所(Breeding Place)」政策(上)
―― スクォット運動と「育成所」のはじまり
大谷 悠 ライプツィヒ大学博士課程、都市の「間」研究所共同代表
◎<書評>間宮陽介・廣川祐司 編
『コモンズと公共空間――
都市と農漁村の再生にむけて
★内容のページへ
茂木愛一郎 慶應学術事業会代表

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