当センターは、創立以来、常に時代の課題を受け止め、地域開発に関する研究・調査等の事業展開を行い、2006年度で創立43周年を迎える。
バブルが崩壊して以降、日本経済は停滞を続けていたが、ようやく民間設備投資や個人消費も増加し、全体として緩やかな景気回復傾向を示してきている。地域開発の面においては、大都市では「都市再生」の動きが広がりつつあり、また、地方では市民参加の草の根都市再生の取組みも動きだすなど、これからの時代に向けて新たな力を蓄えようと、必死の想いで新たな地域振興に取組んでいる地方の都市も見受けられる。しかしながら、長期の経済停滞から脱却するには依然として多くの問題が山積していることも事実である。
2006年度の事業展開においては、昨今の動向を注視しながら、大都市にあって、バランスのとれた都市の整備、安全・快適な都市生活のための整備、そして地方にあっては、地域の活性化、産業の振興、資源の有効活用、地域の魅力づくり、地域の交流と連携等、地域開発の諸分野における検討をすすめる。
さらに、今日的な課題である人口減少や高齢化、地球温暖化、景観問題等についても、多角的な視点から検討を行う。
今後とも、従来の蓄積を踏まえ、自らの社会的な立場・役割を再認識し、日本における地域開発の先駆的研究機関として、時代を先取りした柔軟な姿勢を持って積極的に事業に取組んでいくこととする。
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