当センターは、創立以来、常に時代の課題を受け止め、地域開発に関する研究・調査等の事業展開を行い、2007年度で創立44周年を迎える。
日本経済は、民間設備投資や個人消費も増加し、全体として緩やかな景気回復傾向を示してきている。地域開発の面においては、大都市では「都市再生」の動きが広がりつつあり、また地方では市民参加の草の根都市再生の取組みも動きだすなど、これからの時代に向けて新たな力を蓄えようと、地域ぐるみで新たな地域振興に取組んでいる地方の都市も見受けられる。しかしながら、地方が経済停滞から脱却するには依然として地域経済は厳しく多くの問題が山積していることも事実である。
2007年度の事業展開においては、産学の発意による当センターの初心を確認しつつ、昨今の動向を注視しながら活動を展開したい。大都市にあっては、バランスのとれた都市の整備、安全・快適な都市生活のための整備、地方にあっては、地域の活性化、産業の振興、資源の有効活用、地域の魅力づくり、地域の交流と連携を進める。さらに、新ブロック圏域を想定した地域開発の諸分野における検討を進める。また、東アジア経済圏という国際的な視野にたった地域開発や経済交流の推進、今日的な課題である人口減少や高齢化問題、地球温暖化問題、循環型社会形成、景観問題等についても、多角的な視点から検討を行う。
推進にあたっては、国等の受託が困難になっているためこれを打破するためには、新たな事業開発体制での検討が必須である。
当センターは設立以来、千代田区内幸町の飯野ビルに立地し、活動を展開してきたが、ビル建て替えに伴い移転を余儀なくされるが、今後ともセンターとしての役割を損なうことのない場所で活動を継続していく。
今後とも、従来の蓄積を踏まえ、自らの社会的な立場・役割を再認識し、日本における地域開発の先駆的研究機関として、時代を先取りした柔軟な姿勢を持って積極的に事業に取組んでいくこととする。
(移転先:東京都港区虎ノ門1‐11‐7 第二文成ビル2階)
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