2007年11月号
通巻518号

特集 参加ガバナンス

 「参加ガバナンス」というコンセプトは、市民参加と、最近はやりのガバナンスという2つの言葉から構成されたものである。背景は、市民パワーが単なる参加から自己統治の段階へと発展してきたことと同時に、社会の極度の複雑化により問題解決には大小の組織に自立的な運営(ガバナンス)が要請されるようになったことである。
 本特集は、こうしたアプローチに立って自治体運営をはじめいくつかの市民活動、さらには議論の新しい動きに光を当てようとするものである。

特集にあたって
大西 隆 『地域開発』編集長・東京大学
参加ガバナンスと自治体の再構築
坪郷 實 早稲田大学社会科学総合学術院教授
自治体業務のアウトソーシングと参加ガバナンス
伊藤 久雄 (社)東京自治研究センター事務局長
ローカルパーティと参加ガバナンス――小平・生活者ネットワークの活動を通して
苗村 洋子 小平市議会議員
NPOおよびワーカーズ・コレクティブと参加ガバナンス
本間 恵 特定非営利活動法人 NPO・えん代表理事
日本の社会的企業の現状
小塚 尚男 生活クラブ生協神奈川顧問
官製市場と市民市場――揺れるNPOのガバナンス
田中 弥生 (独)大学評価・学位授与機構准教授
参加型地域振興による格差是正
大西 隆 東京大学先端科学技術研究センター教授
まちづくり2.0――地域からのイノベーション
三藤 利雄 摂南大学経営情報学部教授
自治体政治におけるハイブリッド・システムの可能性――自治基本条例に引き寄せて
林 和孝 消費生活研究所事務局長
参加ガバナンスの歴史的文脈
宮崎 徹 帝京平成大学講師
◎<地域振興の視点>
熊本県の清和文楽の里
大西 隆 『地域開発』編集長・東京大学
◎<まちづくり散歩>
夏の暑さにも負けず韶関と墨田を歩く 
★内容のページへ
吉成 雅子 『地域開発』編集部
◎<書評>趣きのある生き方のデザイン
津端英子・津端修一著 
キラリと、おしゃれ――キッチンガーデンのある暮らし ★内容のページへ
延藤 安弘 愛知産業大学
地域開発文献紹介

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