2010年3月号
通巻546号

特集 縮小都市の創造性

  人口が減少する時代を迎え「縮小都市」が増えている。産業構造の転換、それまでの政治体制の崩壊、生活価値観の変化など理由は色々であり、しばしば幾つかの理由が重なって都市の縮小が起きているが、縮小都市化はグローバルに観察される現象であり、21世紀の基本的な「都市のかたち」の一つになる。持続可能な都市縮小を実現するための政策は如何――を考える特集である。成長を前提とした時代の都市政策とは違う新たな視点からの政策検討が必要になる。

軽やかなアーバニズム:縮小都市にとっての即興的アプローチ
テリー・シュワルツ ケント州立大学(米国)上級研究員
ヨーロッパの縮小都市:創造的解決に対する挑戦とチャンス
トースティン・ヴィッチマン ドレスデン工科大学教授
日韓の旧鉱山都市に関する事例研究:韓国4都市+夕張の比較
申 東春 韓国鉄道協会副会長
規模縮小下で蘇る「空間の履歴」
岡部 明子 千葉大学大学院工学研究科准教授
活性化から維持に向かう日本のまちづくり
瀬田 史彦 大阪市立大学大学院創造都市研究科准教授
座談会「都市の縮小は悪か、縮小都市の創造性は・・・」

  テリー・シュワルツ

  ジャスミン・アベール  (建築家)

  申 東春

  トースティン・ヴィッチマン

  大西 隆  (東京大学大学院工学系研究科教授)
  (司会)矢作 弘  (大阪市立大学大学院創造都市研究科教授)
◎<調査報告>
ポスト社会主義都市の文化的景観
矢作 弘 大阪市立大学大学院創造都市研究科教授
◎<調査報告>
世帯からみた今後の地域の姿
――「日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)」(2009年12月推計)の結果より

西岡八郎・小山泰代・鈴木 透・山内昌和・菅 桂太 国立社会保障・人口問題研究所
◎<シンポジウム報告>
連続シンポジウム「都市計画法の改正を考える」 ――都市のグランドデザインの再構築をめざして
松本 昭 東京大学大学院工学系研究科
◎<連載・最終回>できることちゃんとやってる? 日本の地域!
〜 超戦略的都市国家シンガポールから見える、地域のポテンシャルと活路
第6回 人口成熟の先輩としてできることは何ですか
藻谷 浩介 (株)日本政策投資銀行国際統括部所属参事役
◎<地域振興の視点>
審議会を考える
大西 隆 『地域開発』編集長・東京大学
◎<書評>矢作弘 著
『「都市縮小」の時代』
★内容のページへ
片山 健介 東京大学大学院助教
◎<書評>大西隆・小林光 編著
東大まちづくり大学院シリーズ『低炭素都市――これからのまちづくり』
★内容のページへ
小泉 秀樹 東京大学大学院准教授

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