2011年6月号
通巻561号

特集 越後長岡からのメッセージ―中越地震を乗り越えて

 3月11日の大震災・大津波が現在の生活様式に問いかけたものは大きい。
 本特集では、新幹線停車駅に隣接することとなる新市庁舎の意味、大林監督と市民により映画化される長岡花火への想い、長岡発の産業・ビジネスモデル、教育への取り組みなど幅広い分野から、地方都市長岡の個性が浮き彫りになっている。これらの背景となっている越後長岡の風土と歴史に育まれた精神性が、大量消費・資源浪費型・効率最優先の20世紀型モデルからの転換を迫られている日本・世界に訴える意味は大きいものがある。未曾有の震災からの復活が必要な今、6年半前の中越地震からほぼ復興した長岡からのメッセージが浮かび上がってくればと考えている。

市民との協働による長岡市のシティプロモーション
森 民夫 長岡市長
越後長岡の精神性
稲川明雄 河井継之助記念館館長
市民協働のナカドマ型市庁舎
隈 研吾 建築家
地域発信・古里映画「この空の花(長岡花火物語)」
渡辺千雅 「長岡映画」製作委員会代表(長岡ロケなび会長)
フェニックス花火にかける想い
樋口勝博 非営利活動法人復興支援ネットワーク・フェニックス代表理事
NPOがチャレンジする持続可能な地域循環のネットワークの形成
――資源の循環が人の循環へ
金子 博 NPO法人地域循環ネットワーク理事長
地域と一体の大学運営
豊口 協 長岡造形大学理事長
長岡企業の挑戦
松原幸人 マコー株式会社代表取締役
NCTは地域と全国にどう伝えるか――最先端地域情報拠点としてのCATVの役割
澤田正彦 株式会社エヌ・シィ・ティ専務取締役
日本の「長岡」、世界の「長岡」 ――長岡が他地域に誇りうる文化
吉澤宏隆 株式会社日本政策投資銀行新潟支店次長
◎<寄稿>
「ライフスタイルのブランド化による地域づくり」の歴史的意味合い
――近代的価値との折り合いによる新たな方向
高村義晴 内閣官房地域活性化統合事務局参事官
◎<調査報告>
神戸市/広域JAによる農産物直売所の展開 ──神戸農業を伝える「農野花」
関 満博 明星大学経済学部教授
◎<特別連載>復興へ! 東日本大震災・その2
近現代社会の超克──中間技術、連携、そして協働
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矢作 弘 龍谷大学政策学部教授
◎<寄稿>
東北大震災と三陸鉄道
――近代的価値との折り合いによる新たな方向
光多長温 鳥取大学特任教授
◎<地域振興の視点>
福島を考える
★内容のページへ
大西 隆 『地域開発』編集長・東京大学
◎<新連載>商工会議所が取り組む観光振興 第1回
観光とまちづくりが一体となった観光立“地域”の推進

日本商工会議所

流通・地域振興部
◎<書評>吉村愼治 著
『日本人と不動産――なぜ土地に執着するのか
★内容のページへ
根本祐二 東洋大学経済学部教授
◎<事業報告>
「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック2010」――受賞作品紹介
★内容のページへ

財団法人日本地域開発センター


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