2012年6月号
通巻573号

特集 復帰40年を超えて、地域資源の産業化に向かう沖縄

 沖縄は1972年5月の本土復帰から40年を迎える。アメリカ統治下の特殊な政策が、特異な産業構造を形づくった といわれ、数次にわたる「沖縄振興開発計画」の推進によっても経済の基本構造は大きくは変わっていない。
  また、「沖縄は防衛」と位置づけられ、地域の自立のための地域産業の育成が放置されてきた。
  しかし、地域資源の見直し、高付加価値化などが求められる時代に、豊かな自然資源を有し、東アジアの中心的な位置 にあることから醸成された人びとの意識が、今、新たな意味を帯び始めた。新たな方向に向かう沖縄の地域産業化の取り組みと可能性を論じていく。

特集にあたって
関 満博 『地域開発』編集長・明星大学
地域資源をベースにする新たな産業化
関 満博 明星大学経済学部教授
交流型農村による産業おこし――小さな村の大きな挑戦
山城定雄 沖縄県東村役場農林水産課長
宮古島にみる観光と地域資源のマッチング
松永桂子 大阪市立大学大学院創造都市研究科准教授
伊江島/地下ダム建設と民泊事業に向かう小さな離島
関 満博 明星大学経済学部教授
沖縄の女性起業家の取り組み――アセローラフレッシュとレキオファーマ
関 満博 明星大学経済学部教授
沖縄における情報通信産業振興政策の成果と課題
遠山 浩 専修大学経済学部准教授
沖縄特別自由貿易地域とモノづくり産業の未来──東日本大震災以降、注目を浴びる
関 満博 明星大学経済学部教授
沖縄の産学連携
金  花 一橋大学大学院商学研究科博士後期課程
那覇市中心商店街の再活性化
金 珍淑 敬愛大学経済学部専任講師
離島産業のマーケティングを動かすネットワークの構築
古川一郎 一橋大学大学院商学研究科教授
◎<研究部REPORT>
中間支援組織を活用した過疎集落の地域づくりの課題と展望
幾度 明 一般財団法人日本地域開発センター総括研究理事
◎<書評>植田和弘・梶山恵司 編著
『国民のためのエネルギー原論』
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清水万由子 総合地球環境学研究所
◎<書評>伊藤滋・三舩康道 著
『東日本大震災からの復興覚書』
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酒本恭聖 川西市中央北整備部
◎<書評>飯田哲也 著
『エネルギー政策のイノベ−ション――原発の終わり、これからの社会
★内容のページへ
植田剛司 大阪市立大学大学院創造都市研究科
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