2013年2月号
通巻581号

特集 アジア熱帯メガシティの現在

  現在20 ほどを数える人口1000万人以上のメガシティの半分は、アジア・アフリカ地域に位置しています。なかでも、集積規模と成長速度を総合してみると、インド・東南アジアの熱帯モンスーン地域における都市のパワーが際立っています。
 密度の高い農村と拡大する都市部が入り乱れ、これらアジア熱帯メガシティで今なにが起こっているのか。東南アジアの大国インドネシアの首都ジャカルタを中心に、気候変動への適応を迫られ、大きな格差解消に道筋が見えないなか、どうすればよいのか、物的環境の側面から問いかけます。

特集にあたって
岡部明子 千葉大学大学院工学研究科准教授
東南アジアの物流とエネルギー
――急速に経済成長と都市化が進むインドネシア・ジャカルタ地域を題材として
堀尾容康 九州大学教授・炭素資源国際教育研究センター国際産学官連携室
メガシティ・ジャカルタ都市圏の政策的位相――国際的動向をふまえて
志摩憲寿 東京大学大学院工学系研究科都市持続再生研究センター特任講師
アジアメガシティのモビリティ
山雄和真 建築家、GINGRICHパートナー
世界の中のアジア的巨大人口集積――人口分布特性によるメガリージョンの類型化
内山愉太 千葉大学大学院工学研究科
都市という生態系
岡部明子 千葉大学大学院工学研究科准教授
アジア熱帯メガシティの居住環境特性――ジャカルタ大都市圏を対象として
林 憲吾 総合地球環境学研究所プロジェクト研究員
都市化の最前線――ジャカルタ郊外の集落ポリス・ガガ

太田浩史・高岩 遊・山本 圭

東京大学生産技術研究所
ボトムアップ型都市インフラの可能性
雨宮知彦 建築家/ユニティデザイン一級建築士事務所、首都大学東京特任助教
データから情報へ――都市データの可視化を通して
伊藤香織 東京理科大学理工学部建築学科准教授
◎<調査報告>都市縮小の空間計画とガバナンス(中)
イギリスにおける都市再生の光と影
海道清信 名城大学都市情報学部教授
吉田友彦 立命館大学政策科学部教授

村山隆英

元名城大学非常勤講師
◎<コラム>
グローバリゼーションと都市・地域開発についての一考察(中)
吉嶋法生 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社投資銀行本部エグゼクティブディレクター
◎<コラム・連載>関西は「創造的再生」の先進地[4]
創造的な活動を志している若者が集まるまちへ
――大阪市此花区/梅香・四貫島
上野信子

大阪市立大学都市研究プラザ研究員

◎<書評>岩佐明彦 著
『仮設のトリセツ
――もし、仮設住宅で暮らすことになったら
★内容のページへ

近藤民代

神戸大学大学院工学研究科准教授
◎<書評>矢作弘・明石芳彦 編著
『アメリカのコミュニティ開発
――都市再生ファイナンスの新局面
★内容のページへ

松永桂子

大阪市立大学大学院創造都市研究科准教授

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